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発表日時 表題
平成27年3月31日 金融庁は有価証券報告書レビューの実施について(平成27年3月期以降)及び有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項について(平成27年3月期版)公表しました。
平成27年3月31日 日本公認会計士協会は「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A」の一部改訂、業種別委員会実務指針第52号「全銀協TIBOR行動規範の遵守態勢に対する保証業務に関する実務指針」、租税調査会研究報告第30号「非上場株式等の贈与税・相続税の納税猶予及び免除制度について~平成25年度以降の税制改正を受けて~」及び上場会社監査事務所登録制度一部改正要綱について公表しました。
平成27年3月27日 日本公認会計士協会は法規委員会研究報告第14号「監査及び四半期レビュー契約書の作成例」の改正、法規委員会研究報告第10号「財務情報の保証業務等の契約書の作成について」の改正及び「職業倫理に関する解釈指針」の改正」を公表しました。
平成27年3月26日 企業会計基準委員会は、改正企業会計基準第1号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」等、改正企業会計基準適用指針第25号「退職給付に関する会計基準の適用指針」及び改正実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」を公表しました。
平成27年3月19日 日本公認会計士協会は「独立行政法人の監査に関連した一連の実務指針等の公開草案」を公表しました。
平成27年3月11日 企業会計基準委員会は改正実務対応報告第31号「リース手法を活用した先端設備等投資支援スキームにおける借手の会計処理等に関する実務上の取扱い」を公表しました。

トピック解説

 
 

平成27年3月期 決算上の留意事項

1.はじめに

国際会計基準とのコンバージェンスの進展により、ここ数年は毎年のように会計基準の改正が行われています。

平成27年3月期においても改正された基準があり、留意しておく必要があります。今回は①退職給付に関する会計基準②企業結合会計基準等の改正について取り上げます。

なお、この記事では日本基準を適用して財務諸表を作成する場合を前提としますので、IFRSを適用する場合には本ニュースレターの連載記事『シリーズIFRS』を参照していただければと思います。

2.退職給付に関する会計基準の改正について

退職給付に関する会計処理については我が国の考え方と諸外国の考え方との相違が多くみられ、これが海外の投資家の理解を妨げているとの指摘がありました。そこで会計基準の改正が平成24年に行われ、より国際的な考え方に近づくものとなりました。このうち、平成27年3月期に強制適用となる基準は以下の通りです。注意が必要なのは、未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用に係る処理の改正は連結財務諸表が対象でありましたが、以下の改正は連結財務諸表と個別財務諸表の双方が対象となるという事です。

 

  平成26年3月期まで 平成27年3月期より

[1].退職給付見込額の期間

帰属の方法
全勤務期間で除した均等額を各期の発生額とする方法。 左の方法に加え、給付算定式に従って各勤務期間に帰属させた給付に基づき見積もった額を各期の発生額とする方法との選択適用可。
[2].割引率の設定 割引率の算定の基礎となる債券の期間につき、退職給付支払見込日までの平均期間を原則とするが、従業員の平均残存勤務期間に近似した年数とすることができる。 退職給付支払ごとの支払見込期間を反映するものでなければならないとする。
その方法の一例として退職給付の支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用する方法が挙げられる。
[3]予想昇給率の設定方法 確実に見込まれるもののみを合理的に推定して算定する。 確実に見込まれるものに限らず、合理的に見込まれる要因であれば予想昇給率の算定に含める。

[4]複数事業主制度の取扱い
〜複数事業主間において類似した退職給付制度を有して

いる場合〜
自社の拠出に対応する年金資産の額が合理的に計算できないケースにはあたらないとみなされ、原則として確定給付制度としての会計処理を行う。 一律にあたらないとはみなさず、制度の内容を勘案して判断することとする。
[5]過去勤務費用の特別損益への表示 「退職給付に係る会計基準の設定に関する意見書」では特別損失としての扱いが認められるのは過去勤務費用を発生時に全額費用処理する場合などにおいてその金額が重要である時とされていた一方、「退職給付に係る会計基準」では当該過去勤務費用に係る当期の費用処理額が重要であれば特別損失として計上することが認められるという2つの考え方が併存していた。 規則的な費用処理額が特別損益に計上されるのは適当ではないとの考え方から、「退職給付に係る会計基準の設定に関する意見書」の考え方が採用された。

 

上記の規定は、今会計年度での適用が実務上困難な場合には(1)四半期財務諸表においては、当該定めを適用していない旨及びその理由(2)事業年度末に係る財務諸表においては、当該定めを適用していない旨、その理由並びに改正後の方法で退職給付債務及び勤務費用を算定した場合の当該事業年度末の退職給付債務の概算額を注記することを条件に次会計年度の期首からの適用が認められています。(退職給付に関する会計基準35項、同80項)。

また、平成26年12月24日、ASBJは『退職給付に関する会計基準の適用指針(案)』を公表し、平成27年3月26日に指針として公表されました。これは公表日以後最初に終了する事業年度の年度末に係る財務諸表から適用するとされているため、平成27年度3月期の決算に影響があります。スペースの関係で詳細は割愛させていただきますが、簡潔に説明いたしますと複数事業主制度を採用している場合の確定拠出制度に準じた会計処理及び開示を行う場合に退職給付適用指針と厚生労働省通知で表示方法が異なるという状況でしたが、厚生労働省通知による処理に寄せた開示を行うこととされました。

3.企業結合会計基準等の改正について

企業結合会計基準等についても諸外国の企業結合の会計処理の動向や実務に合わせて改正が繰り返されています。

平成25年にも改正が行われており、この改正は平成27年度4月1日以後開始する事業年度の期首から適用されることとなっています。しかし、一部については早期適用が認められているためその場合には今決算に影響を及ぼすことになります。

早期適用が可能な基準は、[1]子会社株式の持分変動があった場合の会計処理[2]取得関連費用の取扱い[3]暫定的な会計処理の取扱いの3つです。以下改正前と改正後を比較していきます。

 

[1]子会社の持分変動があった場合の会計処理

支配が継続している場合の子会社に対する持分変動があった場合、改正前では損益を計上する取引とされていました。これが改正後には資本剰余金を計上する取引とされました。以下、設例を使って見ていきます。

 

【設例】

  • 親会社は子会社の株式の10%を100で取得した。
  • 追加取得時の子会社の純資産は700であった。

<改正前の連結修正仕訳>

(借方)少数株主持分 70 (貸方)子会社株式 100

     のれん      30

<改正後の連結修正仕訳>

(借方)非支配株主持分 70 (貸方)子会社株式 100

   資本剰余金    30

 

上記の考え方は『事業分離などに関する会計基準』『企業結合に関する会計基準』にも反映されているため、子会社に対する事業分離を行った場合や共通支配下の取引が行われた場合も従来は持分変動差額やのれんで処理していたところを資本剰余金で処理されることとなりました。

 

[2]取得関連費用の取扱い

取得とされた企業結合に直接要した支出額のうち、取得の対価性が認められる外部のアドバイザー等に支払った特定の報酬・手数料等を改正前は取得原価に含めることとされていましたが、改正後は発生した事業年度の費用として処理することとし、主要な取得関連費用の内容及び金額の注記が求められる事となりました。以下、設例を使って見ていきます。

 

【設例】

  • P社は、対価150、取得関連費用20を支払って、S社を吸収合併した。
  • 合併時の識別可能資産の時価は300、識別可能負債の時価は200であった。

<改正前の処理>

(借方)諸資産 300(貸方)諸負債 200

       のれん   70     資本金  150

             現金預金(取得関連費用) 20

<改正後の処理>

(借方)諸資産 300        (貸方)諸負債 200

       のれん  50              資本金 150

(借方)取得関連費用(P/L) 20 (貸方)現金預金 20

+主要な費用について内容及び金額についての注記

 

 なお、個別財務諸表における子会社株式の取得に要した費用を取得原価に含めることについては、従来の方法から変更がないので区別が必要です(金融商品会計に関するQ&A15-2参照)。

 

[3]暫定的な会計処理の取扱い

企業結合会計において、取得原価の算定や取得原価の配分に困難が伴うことがあり、暫定的な会計処理が行われることがあります。これが翌会計年度に確定した場合の処理が以下のように変更されました。

 

<改正前>

企業結合年度に当該確定が行われたとしたときの損益影響額を、企業結合年度の翌年度において特別損益に計上する。

<改正後>

企業結合年度の翌年度の財務諸表と併せて企業結合年度の財務諸表を表示する時には、当該企業結合年度の財務諸表に暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを反映させる。

 

注意すべきことは、平成26年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首より前に実施された企業結合の暫定的な会計処理が、平成26年度4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度において確定した時の損益影響額は、改正後基準の早期適用会社であっても従前の取扱いにより特別損益に計上するとされていることです。

4.おわりに

今回は平成27年3月期決算において影響を及ぼす2つの会計基準の改正について、重要かつ基本的な事項を取り上げました。企業結合会計基準等の改正に伴い、連結税効果会計や連結キャッシュ・フロー計算書の実務指針にも新しい規定が設けられましたので併せて確認していただきたいと思います。さらに、税務会計の観点からは税制改正の影響を考慮する必要があります。

 
出典・参考文献

会計監査ジャーナル2015年3月号 P.53〜P.55 『退職給付に関する会計基準及びその適用指針について』

会計監査ジャーナル2015年3月号 P.56〜P.63 『企業結合会計基準等の改正について』

クレアール会計士アカデミー 『財務会計論 財務諸表論 応用講義 テキストブック』,P.108〜P.113

 
執筆者:三宮 圭祐
 

 

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)について

1.はじめに

2015年の10月には、みなさんのもとに郵送でマイナンバーが記載された「通知カード」が送られ、2016年の1月からその利用がはじまります。そこで、本ニュースレターでは、制度の概括的な理解を目的として話をしていきたいと思います。

2.導入の効果

導入によって、大きく以下の3つの効果が期待されています。

 

(1)公平・公正な社会の実現
所得や他の行政サービスの受給状況を把握しやすくなるため、負担を不当に免れることや給付を不正に受けることを防止するとともに、本当に困っている方にきめ細かな支援を行えるようになります。

(2)国民の利便性の向上
添付書類の削減など、行政手続が簡素化され、国民の負担が軽減されます。また、行政機関が持っている自分の情報を確認したり、行政機関から様々なサービスのお知らせを受け取ったりできるようになります。

(3)行政の効率化
行政機関や地方公共団体などで、様々な情報の照合、転記、入力などに要している時間や労力が大幅に削減されます。複数の業務の間での連携が進み、作業の重複などの無駄が削減されるようになります。

 

以下で、具体的にみていきたいと思います。

 

[1]社会保障給付の申請・届出等の際の国民負担が軽減されます。

各種申請・申告等に必要な行政機関が発行する添付書類(納税証明書等)の省略ができ、各機関を訪問し、証明書等を入手する金銭的、時間的コストが節約できます。

[2]より公平で正確に給付ができるようになります。(年金)

(1)障害厚生年金の支給を受けることができる場合、年金額を証する書類の添付が求められていますが、これを省略し、情報提供ネットワークシステムを通じて、年金受給情報を年金保険者に照会し、当該情報に基づき、適正な給付を確保できます。

(2)情報提供ネットワークシステムを通じて世帯情報、所得情報等を照会し、当該情報に基づき審査することにより、添付書類の省略が可能になります。

(3)年金制度加入時に申告していただく「個人番号」により、確実かつ効率的な本人確認が可能になります。

[3]より公平で正確に給付ができるようになります。(福祉)

各行政機関が保有する所得情報などの把握が容易となり、必要に応じて情報提供ネットワークシステムを通じて、保護の決定・実施に関する情報を他市町村等に照会し、当該情報等に基づき保護の決定・実施が行えます。

⇒生活保護の不正受給の未然防止に役立つ

[4]社会保障に関する自己情報等の入手が容易になります。

マイ・ポータル(注)により、いつでも社会保障に関する自己情報や行政からの各種お知らせ等を入手することができます。

(注)利用者が自宅のパソコンや行政機関等に設置されたパソコンから、自己の情報や各種行政サービスを閲覧でき、各種手続も行うことができる個人用のホームページのようなもの。

[5]税金の確定申告の際の国民の利便が向上します。

社会保険料控除の対象となる保険料や、税務署が把握している納税者の所得の情報などをマイ・ポータルで確認できるようになり、より簡単に正確な確定申告ができるようになります。

[6]より公平で正確な税負担が実現します。

税務当局が保有する各種所得情報を、番号を用いて正確かつ効率的に名寄せ・突合することにより、所得の過少申告や税の不正還付等を効率的に防止・是正できます。

3. おわりに

今回は、主に導入によるメリットを中心に述べていますが、制度導入に係るコスト、及びこれに関してIT企業間の特需が生まれるという懸念、国民の基本的人権の制限、行政機関による違法な監視、官僚の窃用、不法に情報を入手した者による情報流出の可能性(プライバシー・セキュリティ問題)、公平の名のもとに国民の資産を把握し膨れ上がった政府債務の解消のために預金封鎖を容易にすること等を懸念する意見もあります。

番号制度の導入に伴い、個人情報の監視、個人情報の流出や不正利用といった懸念を払拭するため、マイナンバーを扱うことになる行政機関や民間企業を監督する独立性の高い第三者機関「特定個人情報保護委員会」が新たに設けられ、番号法(「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」)では、正当な理由なくマイナンバーやマイナンバーを含む個人情報の収集・保管、データベースの作成、提供することを禁止しており、罰則を引き上げるなど対応を図っています。

以上で、マイナンバー制度の概要について簡単にですが述べさせて頂きましたが、次号以降で企業として必要な対応等について解説していきたいと思っております。

 

参考文献

内閣官房ホームページ「マイナンバー社会保障・税番号制度

 
執筆者:中澤 泰明
 

連載記事

 
 

ActiveDataによる不正監査手続はお休みさせて戴きます。

 

 

シリーズIFRSの会計処理と開示例第2回 IAS第16号「有形固定資産」

1.はじめに

今回は、IAS第16号「有形固定資産」の主な論点の会計処理及び開示例について紹介します。

2.認識時の測定

有形固定資産の取得原価は、次のものから構成されます。

(1)値引・割戻控除後の購入価格(輸入関税及び還付されない取得税を含む)

(2)直接付随費用

(3)資産除去債務の当初見積額

 

設例:取得原価の算定

当社は、×1年4月1日に建物を現金で取得した。下記の情報に基づき、取得時の仕訳を示しなさい。

(1)建物の購入:100,000千円

(2)整地費用:5,000千円

(3)専門家報酬:1,000千円

(4)不動産取得税:2,000千円

(5)資産除去債務の当初見積額:15,000千円

【解答】

(借方) 建物 123,000   (貸方) 現金         108,000千円

                    資産除去債務   15,000千円

※解説

整地費用及び専門家報酬は、直接付随費用の例示としてIAS第16号において示されています。

不動産取得税については、我が国の税法において、取得価格に含めないことができるとされており、租税公課として処理することができますが、IFRSでは、還付されない取得税も含むため差異が生じています。

 

その他、適格資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入費用についても、当該取得原価の一部として資産化 しなければなりませんが、内容等については、ニュースレターVol.12のIFRS(国際財務報告基準)第11回 IAS第23号「借入費用」をご確認ください。

3.認識後の測定

企業は、以下の2つのモデルのうち、いずれかを会計方針として選択し、当該方針を有形固定資産の1つの種類全体に適用しなければなりません。

原価モデル:有形固定資産項目を、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上

再評価モデル:公正価値を信頼性を持って測定できる有形固定資産項目について、再評価実施日における公正価値から、 その後の減価償却累計額及びその後の減損損失累計額を控除した評価額で計上

再評価モデルを採用した有形固定資産項目が再評価された場合、再評価実施日における減価償却累計額の記載は以下のいずれかの方法になります。

(1)再評価時の減価償却累計額を比例的に修正する方法

(2)再評価時の減価償却累計額をゼロとする方法

再評価を実施し、結果帳簿価額が増加した場合には、その増加額を再評価剰余金としてその他包括利益に計上します。反対に、帳簿価額が減少した場合には、損失を認識します。ただし、過去において再評価剰余金を計上している場合には、再評価剰余金の範囲内において、当該再評価剰余金を取り崩します。

 

設例

当社は保有する建物について、再評価モデルを採用している。以下の(1)及び(2)の場合における再評価に係る仕訳を示しなさい。

(資料)

取得原価:100,000

減価償却累計額:50,000

再評価による建物の公正価値:40,000

 

(1)再評価時の減価償却累計額を比例的に修正する方法

(2)再評価時の減価償却累計額をゼロとする方法

 

【解答】

(1)の場合

(借方)減価償却累計額    10,000円※2  (貸方)建物 20,000円※1

    固定資産再評価損   10,000円※3

40,000円/(100,000円-50,000円)=0.8

※1 100,000円×(1-0.8)=20,000円

※2 50,000円×(1-0.8)=10,000円

※3 (100,000円-50,000円)-40,000円 =10,000円

 

(2)の場合

(借方)減価償却累計額    50,000円    (貸方)建物 60,000円※1

    固定資産再評価損   10,000円※2

※1 100,000円-40,000円=60,000円

※2 (100,000円-50,000円)-40,000円 =10,000円

 

【参考】

前期において、再評価剰余金が5,000円生じており、(2)により仕訳を行った場合

(借方)減価償却累計額    50,000円   (貸方)建物 60,000円

     再評価剰余金      5,000円

       固定資産再評価損  5,000円

4.開示

 IAS第16号における開示事項は以下の通りです。

(1)会計方針に関する事項

有形固定資産の種類ごとに、

(a) 帳簿価額を決定するために用いた測定基礎

(b) 採用した減価償却方法

(c) 採用した耐用年数又は減価償却率

 

開示例

有形固定資産の認識後の測定方法として、原価モデルを採用しています。有形固定資産は取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で表示しています。

取得原価には、資産の取得に直接付随する費用、解体、除去および原状回復費用の当初見積額等が含まれています。

減価償却費は、償却可能価額を各構成要素の耐用年数にわたって、主として定額法により算定しています。

主な資産の種類別の耐用年数は以下のとおりです。

建物及び構築物

3-50年

工具器具及び備品

2-20年

 

(2) 見積りの変更に関する事項

減価償却方法、耐用年数、残存価額及び資産除去債務の見積り額について、変更を行った場合に、報告期間又はその後に影響を及ぼすと考えられる内容及びその影響額

 

(3)期首及び期末の帳簿価額の内訳、増減に関する事項

有形固定資産の種類ごとに、

(a) 期首及び期末の減価償却累計額控除前の帳簿価額及び減価償却累計額

(b) 期首及び期末の帳簿価額の調整表

 

開示例

取得原価 建物及び構築物 工具器具及び備品 土地 合計
平成×1年4月1日残高 100,000 25,000 40,000 165,000
取得
企業結合
処分
その他の増減
15,000
100
△2,200
5,000
10,000
70
△3,000
3,500
-
-
-
-
25,000
170
△5,200
8,500
平成×2年3月31日残高 117,900 35,570 40,000 193,470
取得
企業結合
処分
その他の増減
10,000

△5,000
4,800
14,000

△880
1,000


△5,000
24,000

△10,880
5,800
平成×3年3月31日残高 127,700 49,690 35,000 212,390

 

減価償却累計額及び減損損失累計額 建物及び構築物 工具器具及び備品 土地 合計
平成×1年4月1日残高 △45,000 △12,000 - △57,000
減価償却費
減損損失
処分
その他の増減
△12,000
△4,000
1,000
△2,000
△6,000
△500
1,500
△1,000
-
-
-
-
△18,000
△4,500
2,500
△3,000
平成×2年3月31日残高 △62,000 △18,000 - △80,000
減価償却費
減損損失
処分
その他の増減
△11,000
△3,550
3,000
△890
△7,800

300
△400
-
-
-
-
△18,800
△3,550
3,300
△1,290
平成×3年3月31日残高 △74,440 △25,900 - △100,340

 

帳簿価額 建物及び構築物 工具器具及び備品 土地 合計
平成×1年4月1日残高 55,000 13,000 40,000 108,000
平成×2年3月31日残高 55,900 17,570 40,000 113,470
平成×3年3月31日残高 53,260 23,790 35,000 112,050

 

(4)資産の取得、保有等に係る契約その他事実又は状況に関する事項

(a) 所有権制限が付されている又は負債の担保に供している有形固定資産の有無及びその金額

(b) 建設中の有形固定資産項目の帳簿価額に含めて認識した支出額 等

(5)再評価モデルに関する追加開示項目

(a) 再評価の実施日

(b) 独立した鑑定人の関与の有無

(c) 資産が原価モデルで計上されていたとすれば認識したであろう帳簿価額

(d) 再評価剰余金の変動額及び配当制限を示した再評価剰余金

 
参考文献

IAS第16号「有形固定資産」

詳細解説IFRS実務適用ガイドブック 中央経済社 あずさ監査法人

IFRS会計学基本テキスト 中央経済社

 
執筆者:公認会計士 関 和輝
 

 

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  明誠ニュースレター vol.54
2015年4月13日発行
発行責任者:武田剛
制作:株式会社ゼラス 佐々木景子
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