明誠グループニュースレター
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発表日時 表題
平成27年4月23日 経済産業省が昨年9月に立ち上げた「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」において、このたび報告書を取りまとめました。
平成27年4月21日 中小企業の会計に関する指針作成検討委員会は改正「中小企業の会計に関する指針」について公表しました。
平成27年4月20日 日本取締役協会・コーポレートガバナンス委員会(原良也  委員長、太田洋  副委員長)は、各上場企業が、自社のコーポレートガバナンスに関する基本方針を定める際のベスト・プラクティスとしてのモデルを作成いたしました。
平成27年4月17日 日本公認会計士協会は「独立行政法人の監査に関連した一連の実務指針等の改正について」を公表しました。
平成27年4月16日 日本公認会計士協会は会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」及び「金融商品会計に関するQ&A」の改正及び
「我が国の財務諸表の表示・開示に関する検討について」を公表しました。
平成27年4月3日 日本公認会計士協会は「税効果会計に関するQ&A」の改正について(公開草案)公表しました。
平成27年4月1日 日本公認会計士協会は「業種別委員会実務指針第38号「投資事業有限責任組合における会計処理及び監査上の取扱い」の改正について」及び「業種別委員会実務指針第14号「投資信託及び投資法人における監査上の取扱い」の改正について」を公表しました。

トピック解説

 
 

イスラム金融

1.はじめに

近年、東南アジアや中東諸国の経済成長と共に、「イスラム金融」と呼ばれる金融取引の市場規模が急成長しています。イスラム金融の制度が整備されるにつれ、中東諸国の有する潤沢なオイルマネーを自国に引き込むことが可能になるとして非イスラムの国々が注目しています。そこで、今回はイスラム金融について紹介していこうと思います。

2.イスラム金融とは

イスラム金融を理解するためには、イスラム教の教義について知っておく必要があります。

イスラム教の聖典「コーラン」において不労所得が禁止されているため、イスラム教の法体系「シャリア」において利子を受け取ることが禁止されています。ここが日本や欧米で行われている銀行取引や金融取引と大きく異なる点であり、利子だけでなくデリバティブ取引も禁止されます。また、豚肉を食すことや酒、賭博等もコーランで禁止されているため、これらに関する取引もできません。これらの制約により、非イスラムの国にとってはイスラム圏から資金調達をすることが難しく、以前のイスラム金融はムスリム(イスラム教を信仰している人のこと)同士で行われるのが大半でした。

さらに、無利子を遵守することは銀行に対して出資することのメリットがないので、イスラム圏内において資金の融資を希望する人がいても出資をする人が集まらず、イスラム圏に金融機関が発達しませんでした。そこで、複数の売買契約等を組み合わせて資金調達を図る仕組みが考案されました。これは、イスラム教において労働によって富を得ることは禁止されておらず、富を社会のために還元することは奨励されているためです。従って、事業の結果得られた利潤を出資者に還元するという仕組みにより資金調達を図ることができます。これがイスラム金融の始まりであり、現在では様々なシステムが構築されています。その中の代表的なものをご紹介します。

 

名称 相当する通常の金融取引 イスラムでの方法や特徴

スクーク

債権(資産担保債券に類似) 調達資金は教義に沿った事業でのみ使用可能
ムラバハ ローン 銀行が商品を購入し、消費者に手数料を加えて転売
イスティスナ 企業向け金融 銀行が資材などを購入、顧客企業に手数料を加え販売

 

これらの取引の特徴は非イスラムの金融機関に比べ、より顧客に接近し、融資をするか否かを決定していることにあります。この点においては、ベンチャー企業とエンジェル投資家の関係に近いものがあります。そして、欧米型の金融機関が実在の資産とは乖離した金融商品を生み出した結果サブプライムローン問題に端を発した世界的な金融危機の混乱を呼んだ経験を踏まえ、欧米の金融機関とはシステムの異なるイスラム金融が注目されるようになったと思われます。

3.近時のイスラム金融をめぐる動き

現在、イスラム金融の中心となっているのはマレーシアやインドネシア、フィリピンといった東南アジア諸国です。特に、マレーシアは「国際イスラム金融ハブ構想」を掲げ、世界のイスラム金融の中心となるべく国家をあげて市場整備に取り組んでいます。こうした国々の努力の結果、イスラム金融のルールが明確化されるようになり非イスラム圏の人がイスラム金融を利用できるようになりました。ダブついているオイルマネーの投資需要の高い中東諸国と余剰資金を自国に引き入れたい非イスラム圏の利害が一致し、両者の仲介役を東南アジア諸国が行うという構図によりここ10年でイスラム金融の市場規模は約4倍にまで拡大しました。イスラム金融は前述の特徴から不良債権が発生しにくいことから欧米型の金融よりも低利率での融資が可能となっています。これもイスラム金融が注目されるようになった理由の一つだと思われます。

一方、イスラム金融のシステムが確立されるにつれ、非イスラム圏において東南アジアの国々を通さず直接資金調達を行おうという動きが出てきました。イギリスは2014年6月に非イスラムの国として初のイスラム金融による国債の発行を行い、これに香港、南アフリカ共和国、ルクセンブルグが続いてイスラム金融国債の発行を行いました。国債以外でもイギリスのHSBCホールディングスやアメリカのゴールドマン・サックスがイスラム金融による債券を発行しました。

そして、日本においても各メガバンクや東京海上日動火災保険、オリックスといった企業がイスラム教の教義に則った商品を開発しています。中でも、三菱東京UFJ銀行は積極的にイスラム金融に関する商品を開発しているようです。また、日本政府もマレーシアやシンガポールと協力し日系企業がイスラム金融により現地通貨で資金調達をしやすくする努力をしています。官民そろってイスラムマネーの日本への引き込みを狙っていますが、東南アジアやイギリスに比べ出遅れてしまったため、イスラム金融の市場で日本のシェアが拡大するかはこれからの動向を見守る必要があります。

4.イスラム金融の問題点

ここまでイスラム金融の長所を述べて参りましたが、イスラム金融にも問題はあります。まず、一言に「イスラム教」といっても様々な宗派があるので、ある宗派では認められても別の宗派では認められないイスラム金融商品も考えられます。この問題がある限り「イスラム圏」という一括りの未開拓の市場であると捉えることは難しく、結果として期待されたほど市場規模が拡大しない可能性があります。さらに、イスラム金融による現地通貨での資金調達で中東や北アフリカへの進出を日本や欧米の企業は狙っていますが、イスラム過激派組織の活動次第では投資が手控えられる可能性があり、これも市場拡大が抑制される原因になりえます。そして、イスラム金融の商品が複雑化するにつれ欧米型の金融商品と差がなくなってきています。これにより、欧米型の金融システムと同じ問題を繰り返す可能性を秘めています。

5.おわりに

イスラム金融はまだ出来て間もないシステムです。どのようなシステムも長所と短所がありますので、イスラム金融が欧米型の金融システムに比べ絶対的に優れているとは申し上げられません。今後の動向を注意深く見守っていく必要があると思います。

 
出典・参考文献

2014年11月28日刊行のものを始め、イスラム金融に係る日経電子版の記事(http://www.nikkei.com/)

 
執筆者:三宮 圭祐
 

 

社会福祉法人制度改革について

1.はじめに

平成27年2月12日に社会保障審議会福祉部会から、「社会保障審議会福祉部会報告書~社会福祉法人制度改革について~」(以下、「報告書」)が公表されました。報告書では、社会福祉法第24 条を経営の原則として、その本旨に従い(1)公益性・非営利性の徹底(2)国民に対する説明責任(3)地域社会への貢献を制度見直しの基本的な視点として掲げています。

以下では、報告書の内容を紹介していきます。

2.制度見直しの内容

導入によって、大きく以下の3つの効果が期待されています。

経営組織の在り方の見直し

  1. 理事・理事長・理事会・評議員・評議委員会・監事の位置付け、権限、義務を法律上明記する
  2. 評議委員会の必置化、議決機関化する
  3. 一定規模以上の法人に対して、会計監査人による監査を法律上義務化し、権限、義務、責任(監事への報告義務、損害賠償責任等)を法律上明記する
運営の透明性の確保の見直し
  1. 定款、事業計画書、役員報酬基準を新たに閲覧対象とするとともに、閲覧請求者を国民一般に拡大する
  2. 定款、貸借対照表、収支計算書、役員報酬基準を公表対象とすることを法令上位置付ける
  3. 公表の方法については、インターネットを活用する
適正かつ公正な支出管理の見直し
  1. 役員報酬基準は定款の定め又は評議員会の決議により決定し公表する
  2. 関係者への特別の利益供与の禁止する規定を法令上明記する
  3. 関連当事者の範囲を拡大し、取引内容を公表する
  4. 会計監査人の設置を含む外部監査の活用する
地域における公益的な取組の責務の見直し 日常生活・社会生活上の支援を必要とする者に対して、無料又は低額の料金により福祉サービスを提供することを社会福祉法人の責務として位置付ける
内部留保の明確化と福祉サービスへの再投下の見直し
  1. 「内部留保=福祉サービスに再投下可能な財産額=(純資産-基本金-国庫補助金等積立金)-(事業継続に必要な最低限の財産の額)」として明確化する
  2. 再投下財産額がある社会福祉法人に対し、社会福祉事業又は公益事業の新規実施・拡充に係る計画(「再投下計画」という。)の作成を義務化する
  3. 「再投下計画」については、「地域協議会」による福祉ニーズを反映し、評議員会の承認を得た上で、公認会計士又は税理士の確認書を付し、所轄庁の承認を得ることとする
行政の役割と関与の在り方の見直し
  1. 立入検査等に係る必要な権限規定を整備するとともに、勧告・公表に係る規定を整備する
  2. 会計に係る指導監督や再投下計画の承認などの際に公認会計士等の専門家を積極的に活用する
  3. ①都道府県においては、管内の市による指導監督を支援する役割②国においては、制度を所轄し適正な運用を確保する役割を担うこととし、必要な連携等に係る規定を整備する
社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直し
  1. 給付水準について、国家公務員退職手当制度に準拠した支給乗率とするとともに、適切な経過措置を講ずる
  2. 合算制度をより利用しやすい仕組みとする
  3. 障害者総合支援法等に関する施設・事業については、経過措置を講じた上で、公費助成を廃止する

 

3. おわりに

今日の人口減少社会、高齢化社会、独居高齢者の増加、子どもに対する虐待の深刻化などを背景に、福祉ニーズが多様化・複雑化しており、高い公益性と非営利性を備えた社会福祉法人の役割が、ますます重要になっています。

今後、このような福祉ニーズに対応するため、公益性と非営利性を備えた民間法人である社会福祉法人の活躍が期待されます。

 

参考文献

社会保障審議会福祉部会報告書~社会福祉法人制度改革について~

 
執筆者:中澤 泰明
 

連載記事

 
 

ActiveDataによる不正監査手続はお休みさせて戴きます。

 

 

シリーズIFRSの会計処理と開示例第3回 IAS第38号「無形資産」

1.はじめに

今回は、IAS第38号「無形資産」の主な論点及び開示例について紹介します。なお、基準の説明については、ニュースレターVol.23のIFRS(国際財務報告基準)第22回 IAS第38号「無形資産」をご確認ください。

2.認識時の測定

【1】個別に取得した無形資産の取得原価

個別に取得した無形資産の取得原価は、次のものから構成されます。

(1)値引・割戻控除後の購入価格(輸入関税及び還付されない取得税を含む)

(2)直接付随費用

取得原価に含まれない費用としては、次のものがあります。

(1)新製品又はサービスを導入するための費用

(2)新たな地域に又は新たな顧客に関わる事業を行うための費用

(3)管理費及び全般的な間接費

なお、無形資産を取得した後、操業可能な状態とするために要した費用、例えば、操業可能であるが、利用を開始するまでに発生した費用、稼働当初の営業損失などは、発生時に費用処理されます。また、無形資産取得の際に借入を行っており、要件を満たす場合には、有形固定資産と同様に借入費用の原価算入が認められています(ニュースレターVol.12のIFRS(国際財務報告基準)第11回 IAS第23号「借入費用」参照)。

 

【2】ソフトウェア製作費

ソフトウェアについては、IFRSにおいて明文化された規定は存在しないため、IAS第38号に従って処理を行います。

ソフトウェア製作費は、自己創設無形資産に該当し、制作過程を研究局面と開発局面に区分し、開発局面の以下の6要件をすべて満たした場合に、無形資産として計上されます。

(1)使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性

(2)無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという意思

(3)無形資産を使用又は売却できる能力

(4)無形資産が可能性の高い将来の経済的便益を創出する方法。

(5)無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するため必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性

(6)開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力

日本基準では、将来の収益獲得又は費用削減が確実であるものは資産計上することができますが、一つでも要件を満たせなければIFRSでは資産計上ができないため、要件の充足を立証するための社内体制の整備が重要となります。

3.認識後の測定

【1】評価モデル

企業は、以下の2つのモデルのうち、いずれかを会計方針として選択し、当該方針を無形資産の1つの種類全体に適用しなければなりません。

原価モデル:無形資産項目を、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上

再評価モデル:公正価値を信頼性を持って測定できる無形資産項目について、再評価実施日における公正価値から、 その後の償却累計額及びその後の減損損失累計額を控除した評価額で計上

ただし、再評価モデルを採用するには、無形資産について、活発な市場が存在する必要があるとされていますが、通常では考えにくく限定的であるとされています。したがって、再評価モデルを採用できる無形資産は少ないと考えられます。

4.開示

IAS第38号における開示事項は以下の通りです。

無形資産の種類ごとに、自己創設無形資産とその他の無形資産とを区別し、

(a) 耐用年数が確定できるか確定できないか

(b) 耐用年数が確定できる無形資産について、

① 採用している耐用年数又は償却率

② 採用した償却方法

③ 期首・期末の諸客累計額控除前帳簿価額及び償却累計額

④ 償却額が含まれている包括利益計算書の項目

(c) 期首及び期末における帳簿価額の調整表

① 増加額(内部開発や個別の取得及び企業結合での取得による増加額を別々に表示)

② 売却目的保有に分類されたか又は売却目的保有に分類された処分グループに含まれている資産及びその他の処分

③ 再評価から生じた当期中の増加または減少、及びその他の包括利益に認識したまたは戻し入れた減損損失に伴う当期中の増加または減少

④ 当期の純損益に認識した、又は戻し入れた減損損失

⑤ 当期中に認識した償却額

⑥ 為替換算差額及びその他の増減

(d) 耐用年数を確定できないと判定した無形資産について

① 当該資産の帳簿価額

② 耐用年数を確定できないと判定した理由

③ 耐用年数を確定できないと判定した際に重要な役割を果たした要因

(e) 重要性がある個々の無形資産の詳細、帳簿価額及び残存償却期間

(f) 政府補助金を使用して取得し、かつ公正価値で当初認識した無形資産について

① 当初認識された公正価値

② 帳簿価額

③ 認識後の測定として、原価モデルと再評価モデルのいずれを用いるか

(g) 権利が制限されている無形資産の存在及び帳簿価額並びに負債の保証として担保となっている無形資産の帳簿価額

(h) 無形資産の取得に関し約定した金額

(i) 再評価モデルを用いて測定される無形資産について、無形資産の種類ごとに、

① 再評価の実施日

② 帳簿価額

③ 原価モデルで測定していたと仮定した場合に認識されていたであろう帳簿価額

④ 再評価剰余金の期首及び期末の金額。期中の変動及びその残高の株主への分配制限

(j) 期中に費用に認識した研究開発支出の合計額

 

開示例

重要な会計方針

のれん及び無形資産

①のれん

のれんは、当社が取得した持分の取得原価が、識別可能な取得資産及び負債の公正価値の純額を上回る場合に、その超過額として測定しています。のれんは減損損失累計額を控除した取得原価で測定しております。

のれんの償却は行わず、毎期減損テストを行い、該当する場合は減損損失を計上しております。なお、のれんの減損の戻入は行っておりません。

②その他の無形資産

その他の無形資産は、原価モデルを採用し、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。

その他の無形資産には、主としてソフトウェアや商標権が含まれております。

③研究開発

新しい科学的又は技術的な知識や理解を得るために行われる研究活動に対する支出は、発生時に費用処理しております。開発活動に対する支出については、開発費用が信頼性をもって測定でき、技術的かつ商業的に実現可能で、将来的に経済的便益をもたらす可能性が高く、開発を完了し、それを使用又は販売する意図及びそのための十分な資源を有している場合は無形資産として認識しております。

④償却額

のれん以外の無形資産は、耐用年数が確定できないものを除き使用可能となった日から償却を行い、下記見積耐用年数にわたって定額法により費用計上しております。償却方法、耐用年数及び残存価額は毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しております。

・ソフトウェア    3~5年

・商標権          5~20年

耐用年数が確定できない無形資産については、償却を行わず、少なくとも年に1度、更には減損の可能性を示す事象または状況の変化が生じた場合はその都度、資金生成単位を基礎とした減損テストを実施しております。

 

連結財務諸表注記

のれん及び無形資産

取得原価 のれん ソフトウェア 商標権 合計
平成×1年4月1日残高 100,000 200,000 50,000 350,000
取得
企業結合
処分
その他

10,000

10,000
30,000
△4,000
500
-
-
-
-
10,000
40,000
△4,000
500
平成×2年3月31日残高 110,000 236,500 50,000 396,500
取得
企業結合
処分
その他



3,000


△300



3,000


△300
平成×3年3月31日残高 110,000 239,200 50,000 399,200

 

償却累計額及び減損損失累計額 のれん ソフトウェア 商標権 合計
平成×1年4月1日残高 △120,000 △20,000 △140,000
償却費
減損損失
処分
その他

△4,000

△30,000

2,500
△200
△5,000


△35,000
△4,000
2,500
△200
平成×2年3月31日残高 △4,000 △147,700 △25,000 △176,700
償却費
減損損失
処分
その他



△32,000


70
△5,000


△37,000


70
平成×3年3月31日残高 △4,000 △179,630 △30,000 △213,630

 

帳簿価額 のれん ソフトウェア 商標権 合計
平成×1年4月1日残高 100,000 80,000 30,000 210,000
平成×2年3月31日残高 106,000 88,800 25,000 219,800
平成×3年3月31日残高 106,000 59,570 20,000 185,570

(注)その他の主な内容は外貨換算差額です。

 
参考文献

IAS第38号「無形資産」

詳細解説IFRS実務適用ガイドブック 中央経済社 あずさ監査法人

 
執筆者:公認会計士 関 和輝
 

 

中小企業お役立ち情報19 商店街お役立ち情報

1.はじめに

近年は、郊外型商業施設の増加や少子高齢化等の社会構造の変化などにより商店街を巡る環境は大きく変化してきています。商店街は地域経済において重要な役割を担うとともに地域コミュニティを形成し地域の暮らしを支える生活基盤として多様なコミュニティ機能を担ってきました。そこで、今回は地域経済の持続的発展を支援する地域商業自立推進事業についてご紹介いたします。

2.事業の概要

地域商業推進事業は地域経済の持続的発展を図るため商店街等の外部環境の変化を踏まえ地域公共団体と密接な連携を図り、商店街組織が単独で、又は商店街組織が街づくり会社等の民間企業や特定非営利活動法人等と連携して行う、以下の5つの分野に係る公共性の高い取り組みを支援することにより、国から商店街等の行う事業に関して一定の補助を行い、商店街等の中長期的発展及び自立化の促進に寄与することを目的とするものです。

①地域資源活用

②外国人対応

③少子高齢化対応

④創業支援

⑤地域交流

 

なお、本事業は以下の2つの事業区分に分けられます。

① 自立促進調査分析事業

商店街等の中長期的発展及び商店街等の自立化を図る新たな取組を行うに当たり、その取組内容が、地域住民等のニーズや当該商店街を取り巻く外部環境の変化を踏まえたものであり、当該商店街において自立的に継続して取り組む事業として施設やサービスの利用者数、採算性等を確認するために必要な調査・分析事業の事を言います。

実施する調査については原則として、

a. ニーズ調査(アンケート調査等を基に地域住民が商店街等に求める機能を明らかにすること)及び

b. マーケティング調査(地域の人口規模、買い物動向、住民の行動範囲のデータ等を活用し、適切な事業規模や利用者数の想定、自立的な事業継続性等を明確にすること)の観点から実施する調査であることが求められます。

ただし上記2点以外の観点からの調査を行うことを妨げるものではありません。

 

② 自立促進支援事業

商店街等において、歩行者通行量の増加、売上増加等に効果のある事業であって、自立促進調査分析事業の結果(同等程度のニーズ調査、マーケティング調査等を独自に実施している場合は、当該調査結果を含む)等の一定の根拠やデータを踏まえて行う、地域住民等のニーズや当該商店街等を取り巻く外部環境の変化に適合した新たな取組により、商店街等の中長期的な発展及び商店街等の自立化を促進する事業の事を言います。

(例) 下北沢一番街商店街振興組合の外国人来街者や少子・高齢化、地域間交流に対応した商品や業種等を入居させるトライアル店舗の運営事業等。

 

次に上記の①及び②について

3.自立促進調査分析事業

① 補助対象経費

補助対象事業を実施するために必要な経費であって、適正かつ効率的に計上されている者が対象となる。

(例) 旅費、会議費、消耗品費、交通費

 

② 補助率(上限額及び下限額)

補助対象経費の2/3以内(ただし上限額500万円、下限額100万円)

4.自立促進支援事業

① 補助対象経費

補助対象事業を実施するに当たり必要な経費であり、適正かつ効率的に計上されているものが対象となり、また事業実施に当たっての初期投資に係る費用の他、施設の維持管理、事業運営に係る経費も一部補助対象となります。

(例)旅費、交通費、店舗等貸借料、車両の購入・改造に要する経費、内装・設備・施工工事費用

 

② 補助率(上限額及び下限額)

補助対象経費の2/3以内(ただし上限額5億円、下限額100万円)

5.募集期間

2015年2月28日(水)~2015年6月29日(月)

6.お問い合わせ先

本事業等に関する質問・相談等は以下の所管経済産業局担当課室または中小企業庁商業課までお問い合わせください。

 

担当課室 所在地及び連絡先 管轄区域
中小企業庁
商業課
〒100-8912
東京都千代田区霞が関 1-3-1
TEL:03-3501-1929
北海道経済産業局
流通産業課商業振興室
〒060-0808 札幌市北区北 8 条西 2
札幌第1合同庁舎
TEL:011-738-3236
北海道
東北経済産業局
商業・流通サービス産業課
〒980-8403
仙台市青葉区本町 3-3-1
仙台合同庁舎 TEL:022-221-4914
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
関東経済産業局
流通・サービス産業課 商業振興室
〒330-9715
さいたま市中央区新都心 1-1
合同庁舎1号館
TEL:048-600-0318
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉 県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、 長野県、静岡県
中部経済産業局
流通・サービス産業課 商業振興室
〒460-8510
名古屋市中区三の丸 2-5-2
TEL:052-951-0597
富山県、石川県、岐阜県、愛知県、三重県
近畿経済産業局
流通・サービス産業課
〒540-8535 大阪市中央区大手前
1-5-44 大阪合同庁舎1号館
TEL:06-6966-6025
福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国経済産業局
流通・サービス産業課
〒730-8531 広島市中区上八丁堀
6-30 広島合同庁舎2号館
TEL:082-224-5653
鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国経済産業局
商業・流通・サービス産業課
〒760-8512 高松市サンポート 3-33
高松サンポート合同庁舎
TEL:087-811-8524
徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州経済産業局
流通・サービス産業課 商業振興室
〒812-8546 福岡市博多区博多駅東
2-11-1 福岡合同庁舎
TEL:092-482-5456
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
内閣府沖縄総合事務局 商務通商課 〒900-0006 那覇市おもろまち 2-1-1
那覇第2地方合同庁舎2号館
TEL:098-866-1731
沖縄県

7.おわりに

今回ご紹介させていただいた、地域商業自立促進事業については商店街組織が単独で申請する場合のみならず商店街組織及び地域のまちづくりや商業活性化、コミュニティ活動の担い手として事業に取り組むことができる民間事業者の連携体で補助申請を行う場合も可能であり、申請手続きついて具体的な内容については中小企業庁の地域商業自立促進事業の募集要項をご確認ください。

 

 

 

 

 

 

 
出典・参考文献

中小企業庁「平成27年度地域商業自立促進事業 募集要項」

中小企業庁「平成27年度地域商業自立促進事業の第1次先行案件 採択事業一覧」

 
執筆者:園山 隆幸
 


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  明誠ニュースレター vol.55
2015年6月12日発行
発行責任者:武田剛
制作:株式会社ゼラス 佐々木景子
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