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発表日時 表題
平成27年11月13日 日本公認会計士協会は開示・監査制度一元化検討プロジェクトチームによる報告「開示・監査制度の在り方に関する提言-会社法と金融商品取引法における開示・監査制度の一元化に向けての考察-」について公表しました。
平成27年11月12日 企業会計基準委員会はASBJショート・ペーパー・シリーズ第2号「概念フレームワークにおける認識規準」について公表しました。
平成27年11月11日 日本公認会計士協会はIT委員会研究報告「給与計算システムの受託業務に係る内部統制の保証報告書の記載例」の公開草案について公表しました。
平成27年11月11日 日本公認会計士協会はIT委員会研究報告「業務処理統制に関する評価手続」の公開草案について公表しました。
平成27年11月10日 日本監査役協会は改定版「財務報告に係る内部統制報告制度の下での監査報告書記載上の取扱いについて-文例集の作成に当たって-」について公表しました。
平成27年11月10日 日本監査役協会は「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」について公表しました。
平成27年11月10日 日本監査役協会は「監査委員会監査報告のひな型」の改定及び「監査等委員会監査報告のひな型」の制定について公表しました。
平成27年11月10日 日本監査役協会は「財務報告に係る内部統制報告制度の下での監査報告書記載上の取扱いについて-文例集の作成にあたって-」について改訂し公表しました。
平成27年11月4日 経済産業省は「株主総会プロセスの電子化促進等に関する研究会」の設置について公表しました。

トピック解説

 
 

開示・監査制度の在り方に関する提言 -会社法と金融商品取引法における開示・監査制度の一元化に向けての考察-

1.はじめに

日本では現在、財務情報に係る開示制度として、証券取引所の有価証券上場規程等に基づく決算短信、会社法に基づく計算書類、金融商品取引法(以下「金商法」という。)に基づく有価証券報告書の財務諸表という3つの開示が併存している状況にあり、様々な問題を生じさせる要因となっています。そこで、日本公認会計士協会は、会社法と金商法による開示・監査制度の一元化に向けた検討を行い、「開示・監査制度の在り方に関する提言-会社法と金融商品取引法における開示・監査制度の一元化に向けての考察-」(以下「本提言」という。)を、2015年11月13日に公表し、18日にはプレスリリースとして公表しました。

本提言の第1部では、上場会社における法定開示の財務情報の一元化について、株主・投資家や作成者、監査人それぞれの視点で検討を行い、制度改正を含む、実務上の対応可能性にも配慮した情報提供の方法や情報開示・株主総会スケジュールのあるべき方向性といった点について提言を行っています。また、第2部では、第1部における考え方を現行制度上で実現しようとした場合についての検討が取りまとめられています。本ニュースレターでは、提言の概要及び提言がなされた前提について紹介していきたいと思います。

2.提言の概要

[1]投資家が必要とする十分な情報を効果的かつ効率的に提供するとともに、情報開示の不効率性及び監査対象の重複、後発事象の取扱いといった二元的開示制度による日本固有の問題点を克服するため、会社法と金商法の法定開示における財務情報を一元化し、監査も実質的に一元化すべきである。

[2]各上場会社が、株主・投資家が必要とする情報を信頼性あるものとして提供できるタイミングに基づき、1か月程度の議案検討期間を確保したスケジュールで、情報開示を含む株主総会関連日程を設定すべきである。

[3]上記に従い、定時株主総会開催日の設定に当たっては、従来の決算日後3か月以内の開催には拘らず、決算日後3か月を超える日程での開催も当然のこととする柔軟な対応により、株主総会の分散化を図るべきである。

3.提言の前提

[1]日本における開示の現状

日本では、同じ年度の会計期間に対して上述した3つの財務情報を開示している現状があります。速報値としての早期開示が要請される決算短信は、会社の責任で公表する速報性に意味があり、独立監査人による信頼性の担保は必要とされていないのに対し、確報値としての法定開示書類には独立監査人による信頼性担保が必要とされています。それぞれの役割からすれば、決算短信が最初に公表されることが想定されていますが、現在の開示実態をみてみると、速報値である決算短信を確報値である計算書類の会計監査人監査報告書日以降に公表している会社が、上場会社全体の約4割を占めているという実態があり、日本の場合、早期開示による速報性に意味のある決算短信に、確報値に求められる信頼性まで求める慣行になっていると考えられます。

 

[2]会社法と金商法による二元的な開示制度の存在

日本における財務情報に係る法定開示書類について、上場会社は、会社法に基づく計算書類及び金商法に基づく有価証券報告書の財務諸表を作成しており、それぞれの法令に基づき別々の書類の作成が求められています。その内容は、年次の業績報告としての情報提供という目的は共通するものの、想定する情報利用者や利用目的、情報提供方法の違いから差異が生じています。

また、現行実務では定時株主総会を決算日後3か月以内に開催する現状があります。しかし、現行会社法上、基準日を決算日と一致させることを求める規定はなく、基準日を決算日後の一定の日に定めることにより、当該基準日から3か月以内に定時株主総会を開催することも可能になります。

(1) 株主・投資家の視点

日本のような2種類の財務情報を開示する制度自体が、情報利用者である株主・投資家にとってどれだけのメリットがあるのかということが問題として挙げられています。

アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランスといった他の先進国では、法定開示における財務情報は一元化されており、情報利用者にとっての一覧性・理解しやすさの観点からは、二元的な法定開示を行っている日本の現状はむしろ改善すべき点であると考えられています。

また、有価証券報告書の開示時期について、先の他の先進国の平均をみてみると、どの国も定時株主総会の1か月以上前に、有価証券報告書に相当する財務情報である年次報告書を開示しています。より詳細な開示内容を含む有価証券報告書を総会期日以降に開示し、総会の議案検討に利用できないことを常態としている日本の上場会社は、諸外国の企業と比較して魅力的な投資先ではないと判断されてもおかしくありません。

(2) 作成者・監査人の視点

平成27 年6月から適用が開始されたコーポレートガバナンス・コードでは、上場会社に対し、株主に対する総会議案の十分な検討期間の確保(【補充原則1-2②】)や、利用者にとって分かりやすく、情報として有用性の高い情報(とりわけ非財務情報)の開示(【基本原則3】)等が求められています。そこで、株主・投資家といった情報利用者の求める開示内容・タイミングの実現を考える上では、諸外国のように法定開示の財務情報を一元化することで、非財務情報開示の充実等、より質の高い開示に時間と労力を振り向けることが可能となる制度とすることが有益になってきます。

また、日本では、現状、株主へ送付するための招集通知の添付書類とされている計算書類の監査報告書は、諸外国における同じ法定開示書類である年次報告書の監査報告書と比較して相当程度短い期間で提出する実務となっています。加えて、日本における上場会社の大多数を占める3月決算会社の株主総会が6月末に集中し、これに連動して招集通知発送日も集中することから、多数の上場会社の監査業務を短期間で行わなければならないという現状があります。

 

[3]後発事象の問題克服の必要性

後発事象に関して、会社法と金商法に基づく二元的な法定開示制度により、株主・投資家の理解を得にくくしている、作成者・監査人の作業負担となっているという問題が生じています。

(1) 有価証券報告書で修正されない修正後発事象

後発事象とは、期末日の翌日から監査報告書日までに発生した事象であり、重要な後発事象として当該事業年度の財務諸表の修正を要する事象(以下「修正後発事象」という。)と、当該事業年度の財務諸表には影響を及ぼさないが、翌事業年度以降の財務諸表に重要な影響を及ぼすため、当該事業年度の財務諸表に注記を要する事象(以下「開示後発事象」という。)に分類されます。日本では、会社法監査報告書提出後、金商法監査報告書の提出までに発生した修正後発事象については、会社法の計算書類と金商法の財務諸表との単一性を重視し、有価証券報告書では開示後発事象に準じた取扱いをすることとされています。このような有価証券報告書の取扱いは、異なる時点で二つの監査報告書を提出していることから生じる諸外国ではみられない「後発事象の問題」という日本固有の問題を生じさせる要因になっています。

(2) 会社法監査報告書日後に監査人が知ることとなった事後判明事実の取扱い

会社法監査報告書日後、金商法監査報告書日までに監査人が知ることとなった事象については、会社法上は事後判明事実、金商法上は修正後発事象になる可能性があり、(1)と同様、それぞれの法定開示書類への影響が更に複雑化する要因になっています。

(3) 会社法監査報告書日後に特定された開示すべき重要な不備の問題

会社法の監査役の監査報告書では内部統制に係る指摘を何ら行っていないにも拘わらず、その後に提出された内部統制報告書又は監査人の内部統制監査報告書において開示すべき重要な不備があることが明らかになり、両者の間に不整合が生じた場合、株主・投資家の理解を妨げ、監査役監査の実務にも影響を及ぼすのではないかとの懸念が指摘されています。

4.おわりに

今後、関係省庁を含む検討の場において十分な議論が行われ、実現していくことにより、市場参加者にとってより良い制度設計がなされていくことが望まれます。

 

参考文献
日本公認会計士協会「開示・監査制度の在り方に関する提言-会社法と金融商品取引法における開示・監査制度の一元化に向けての考察-」

株式会社東京証券取引所「コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~」

 
執筆者:中澤 泰明
 

 

会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針について

1.はじめに

平成26年6月の会社法の一部改正により、コーポレート・ガバナンスの強化のため、新たに監査等委員会設置会社制度が創設されました。当該改正により従来、指名委員会等設置会社(旧名称:委員会設置会社)の監査委員会のみが株主総会に提出する会計監査人の選解任・不再任議案の内容の決定権を有していましたが、監査役(会)設置会社及び監査等委員会設置会社における監査役(会)及び監査等委員会(以下、「監査役等」という。)も当該決定権を有することになっています。このように監査役等の果たす役割はますます重要となっており、上場会社に適用されるコーポレート・ガバナンス・コードの基本原則3において、適正な監査の確保に向けて監査役会が会計監査人の選定及び評価の基準を設けることを規定しています(補充原則3-2①)。

一方で、会計監査人の評価及び選定においては、各社の規模、業種、子会社及び海外展開の有無等、置かれている環境により考慮すべき事項やその重要度は異なるために一律の基準を設けることは困難なことから、基準を策定する際の指針として日本監査役協会が、平成27年11月10日付で「会計監査人の評価及び選定基準に関する監査役等の実務指針」を公表しています。

そこで、今回は「会計監査人の評価及び選定基準に関する監査役等の実務指針」について簡単に紹介します。

2.本指針の概要

前述のように、本指針は適切な監査の確保に向け、監査役等が会計監査人を評価及び選定するに際し留意すべき点を、指針として公表したものです。第1部「会計監査人の評価基準策定に関する実務指針」及び第2部「会計監査人の選定基準策定に関する実務指針」から構成されており、両基準の策定において考慮すべき事項として重要なものを可能な限り詳細に列挙したものとなっています。また、本指針の末尾において実務参考例、監査調書例が補足されています。

以下において、各指針について簡単に紹介します。

 

(1) 「第1部 会計監査人の評価基準策定に関する実務指針」

第1部では、監査法人の品質管理、監査チーム等の7つの区分に関連した14項目の評価基準を記載し、各項目について、関連する確認・留意すべき事項の例、関連する基準等を解説として補足しています。

 

第1 監査法人の品質管理

1-1 監査法人の品質管理に問題はないか。

1-2 監査法人から、日本公認会計士協会による品質管理レビュー結果及び公認会計士・監査審査会による検査結果を聴取した結果、問題はないか。


第2 監査チーム

2-1 監査チームは独立性を保持しているか。

2-2 監査チームは職業的専門家として正当な注意を払い、懐疑心を保持・発揮しているか。

2-3 監査チームは会社の事業内容を理解した適切なメンバーにより構成され、リスクを勘案した監査計画を策定し、実施しているか。


第3 監査報酬等

3-1 監査報酬(報酬単価及び監査時間を含む。)の水準及び非監査報酬がある場合はその内容・水準は適切か。

3-2 監査の有効性と効率性に配慮されているか。


第4 監査役等とのコミュニケーション

4-1 監査実施の責任者及び現場責任者は監査役等と有効なコミュニケーションを行っているか。

4-2 監査役等からの質問や相談事項に対する回答は適時かつ適切か。


第5 経営者等との関係

5-1 監査実施の責任者及び現場責任者は経営者や内部監査部門等との有効なコミュニケーションを行っているか。


第6 グループ監査

6-1 海外のネットワーク・ファームの監査人若しくはその他の監査人がいる場合、特に海外における不正リスクが増大していることに鑑み、十分なコミュニケーションが取られているか。


第7 不正リスク

7-1 監査法人の品質管理体制において不正リスクに十分な配慮がなされているか。

7-2 監査チームは監査計画策定に際し、会社の事業内容や管理体制等を勘案して不正リスクを適切に評価し、当該監査計画が適切に実行されているか。

7-3 不正の兆候に対する対応が適切に行われているか。

 

(2) 「第2部 会計監査人の選定基準策定に関する実務指針」

第2部では、監査法人の概要、監査の実施体制等の3つの区分に関連した7項目の評価基準を記載し、各項 目について、関連する確認・留意すべき事項の例を補足しています。

 

第1 監査法人の概要

1-1 監査法人の概要はどのようなものか。

1-2 監査法人の品質管理体制はどのようなものか。

1-3 会社法上の欠格事由に該当しないか。

1-4 監査法人の独立性に問題はないか。


第2 監査の実施体制等

2-1 監査計画は会社の事業内容に対応するリスクを勘案した内容か。

2-2 監査チームの編成は会社の規模や事業内容を勘案した内容か。


第3 監査報酬見積額

3-1 監査報酬見積額は適切か。

3.おわりに

本指針は前述のとおり、基準の策定において考慮すべき事項として重要なものを可能な限り多く列挙されたものであり、各社において会計監査人の評価及び選定を行う際において、また会計監査人の評価及び選定の基準の策定を行う際において、自社の置かれている環境を念頭に、取捨選択若しくは調整のうえ活用することを前提として作成されています。したがって、各社の実情に応じた評価基準を作成して頂く必要があります。

本指針の末尾には各社の実情に応じた評価基準を作成する際の参考となる評価項目を時系列に整理した実務参考例、監査調書等が記載されていますので、本指針の詳細な内容と併せて下記の参考文献等を参照頂きたいと思います。

 

出展・参考文献

公益社団法人日本監査役協会 会計委員会「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」

 
執筆者:竹内 史明
 

連載記事

 
 

ActiveDataによる不正監査手続はお休みさせて戴きます。

 

 

シリーズIFRSはお休みさせて戴きます。

 

 

中小企業お役立ち情報25 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)について

1.概要

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)についてご紹介いたします。この共済は独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下中小機構)が運営する共済です。中小企業や個人事業主が取引事業者の倒産のあおりを受けて連鎖倒産することを防ぐために、共済契約者の払い込んだ掛け金を原資として貸付を行う仕組みです。中小機構のHPによれば、中小企業倒産防止共済法に基づき昭和52年に発足したこの共済は、その後幾度かの法改正を受けながら発展し、平成27年3月現在では約38万件の契約数となっています。

2.制度の概要

(1) 加入資格

加入資格について主要な点をまとめると以下のようになります。

1)継続して一年以上事業を営んでいること。

2)資本金の制限として、製造業は3億円以下、卸売業は1億円以下、サービス業および小売業は5千万円以下、ソフトウェア業または情報処理サービス業は3億円以下であること(その他業種により異なる制限が設けられています)。

3)所得税(個人事業主)または法人税(企業)の滞納が無いこと。

4)12か月以上の掛金滞納またはその他の不正行為により中小機構によって契約を解除されてから一年未満の企業もしくは個人事業主では無いこと。

5)常時使用する従業員数
製造業は300人以下、卸売業、サービス業は100人以下、小売業は50人以下、ソフトウェア業または情報処理サービス業は300人以下であること(その他業種により異なる制限が設けられています)。

(2) 掛金

1)月額
月額5千円から20万円の範囲(5千円単位)で自由に選択できます。

2)積立制限事項
掛金総額が8百万円になるまで積立可能です。

3)前納および後納
掛金は前納することが可能となっており、前納することにより前納減額金が支払われます(前納減額金=月額掛金×5/1000×前納月数)。
また、掛金を納付期限までに納付しなかった場合は、未納となった翌々月に再度請求されますが、後納割増金(最大年14.6%)が必要となります。

4)月額掛金の増額及び減額
月額掛金は5千円単位で増額及び減額が可能となっていますが、減額に際しては共済事業者の経営規模縮小や事業経営の著しい悪化、病気またはけが、急な出費等の制限事項があります。

5)税法上の取扱い
納付した掛金は、個人事業主の場合は必要経費に、企業等の場合は損金に算入することができます。ただし、前納掛金についてはそのすべてが損金または必要経費として参入できるわけではなく、実際に支払いをした期に算入できるのは一年分まで等の制限が設けられています。

(3) 共済金の貸付

1)貸付の要件
契約者は以下の要件を満たす場合に、請求することにより貸付を受けることができます。

イ) 加入後6か月以上が経過し、かつ6か月分以上の掛金を納付していること。

契約者の取引先事業者が倒産したこと。

取引先事業者の倒産によって売掛債権の回収が困難になったこと。

取引先事業者の倒産から6か月以内に共済金の貸付請求をしていること。

2)貸付の条件

イ) 担保や保証人は不要で貸付を受けることができます。

貸付利子は無料です。ただし、貸付を受けた共済金の10分の1にあたる金額が納付した掛金から控除され、控除された額に相当する掛金に対する権利が消滅します。

償還期間(返済期間)は貸付を受けた金額により異なりますが、償還期間は5~7年、54回~78回の分割償還となっています。

3)貸付額
実際に貸付を受けることができる金額は、回収が困難となった売掛債権の額と、掛金総額の10倍とのいずれか少額の範囲内で契約者が請求した金額となります。また、最高限度額は8千万円となっています。

(4) 共済金の一時貸付

契約者は臨時に資金を必要とする事態になった時には、「(3)共済金の貸付」に規定されているような条件を満たしていない場合でも、所定の条件を満たすことによって一時貸付金の貸付を受けることができます。

3.加入前に注意すべき点

経営セーフティ共済は中小企業や個人事業主にとって、事業を安心して行うためにとても有用な共済ですが、次のような点に留意する必要があります。

(1) 貸付を受けた場合、貸付に対しては無利息ですが、払い込んだ掛金から貸付を受けた共済金の10分の1にあたる金額が控除されること。

(2) 解約した場合、納付期間が40か月未満の場合は元本割れしてしまうこと。さらに12か月未満の場合は掛金は戻ってこないこと。

(3) 解約返戻金に対しては、全額が課税対象となってしまうこと。

4.おわりに

本制度の詳細につきましては、中小機構のホームページ等をご参照ください。

また、全国の地方自治体の中には、経営セーフティ共済の掛金に対する助成を行っている自治体があります(期間限定の場合もありますので注意が必要です)。こういった助成制度もうまく活用することにより、経営セーフティ共済がより有用なものになるのではないでしょうか。

 

参考文献

独立行政法人中小企業基盤整備機構

経営セーフティ共済制度のしおり

 
執筆者:海田 泰志
 


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  明誠ニュースレター vol.61
2015年12月28日発行
発行責任者:武田剛
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