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発表日時 表題
平成28年3月14日 企業会計基準委員会は企業会計基準適用指針第27号「税効果会計に適用する税率に関する適用指針」について公表しました。
平成28年3月17日 企業会計基準委員会は修正国際基準公開草案第2号「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)」の改正案について公表しました。
平成28年3月25日 日本公認会計士協会は会計制度委員会報告第6号「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」、同第10号「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針」、同第11号「中間財務諸表等における税効果会計に関する実務指針」、同第14号「金融商品会計に関する実務指針」、税効果会計に関するQ&A及び土地再評価差額金の会計処理に関するQ&Aの改正について公表しました。
平成28年3月25日 金融庁は平成28年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項について公表しました。
平成28年3月28日 企業会計基準委員会は改正企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」について公表しました。
平成28年3月31日 金融庁は国際会計基準(IFRS)に基づく連結財務諸表の開示例について公表しました。

トピック解説

 
 

収益認識に関する包括的な会計基準の開発の意見の募集について (前編)

平成28年2月4日に企業会計基準委員会(以下、ASBJ)は、「収益認識に関する包括的な会計基準の開発の意見の募集」(以下、本意見募集)を公表しました。本意見募集は、収益認識に関する包括的な会計基準の開発を検討するにあたり、初期の段階で適用上の課題や今後の検討の進め方に対する意見を幅広く把握するために公表されました。

ASBJは、収益認識に関する会計基準の開発にあたって、国際的な整合性を図ること等の観点からIFRS第15号の内容を出発点として検討することとしています。そして、本意見募集では仮にIFRS第15号に基づき収益認識を行った場合に、どのような影響が生じるかを17の論点について検討し、その内容について意見を募集しています。本ニュースレターでは、これらの論点のうち主要な15項目について、日本における実務上の取扱いとIFRS第15号の取扱いをみていきます。

1.IFRS第15号の5ステップ

収益を認識するにあたってIFRS第15号では以下の5つのステップを適用しています。

ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足につれて)収益を認識する

2.15個の論点における影響

収益認識に関する包括的な会計基準を開発し、収益を認識するにあたり5つのステップを適用する場合、影響を受けると考えられる論点及び取引例をまとめると以下のようになります。

論点 各論点の内容 対応するステップ
論点1 契約の結合 ステップ1
論点2 契約の変更 ステップ1
論点3 約束した財又はサービスが別個のものか否かの判断 ステップ2
論点4 追加的な財又はサービスに対する顧客のオプション(ポイント制度等) ステップ2
論点5 知的財産ライセンスの供与 ステップ2及びステップ5
論点6 変動対価(売上等に応じて変動するリベート、仮価格等) ステップ3
論点7 返品権付き販売 ステップ3
論点8 独立販売価格に基づく配分 ステップ4
論点9 一定の期間にわたり充足される履行義務 ステップ5
論点10 一時点で充足される履行義務 ステップ5
論点11 顧客の未行使の権利(商品券等) ステップ5
論点12 返金不能の前払報酬 ステップ5
論点13 本人か代理人かの検討(総額表示又は純額表示) ステップ2
論点14 第三者に代わって回収する金額(間接税等) ステップ3
論点15 顧客に支払われる対価の表示 ステップ3

3.各論点における日本基準とIFRS第15号における相違点

ニュースレター前編では15個の論点のうち、7個の論点について日本における実務上の取り扱いとIFRS第15号の取扱いの間の差異について確認します。

 

論点1 契約の結合

・影響を受ける取引及び具体例

影響を受ける取引 同一の顧客と同時又はほぼ同時に複数の契約を締結する取引
具体例 汎用ソフトウェアを顧客仕様にカスタマイズして提供する場合にソフトウェア本体の利用権の提供とカスタマイズの契約を分けている場合や、ソフトウェアの受注制作において開発工程ごとに契約を分けている場合

 

・日本とIFRS第15号の差異

  日本基準 IFRS第15号
取扱い 日本基準において、複数の契約の結合に関する一般的な定めはない。実務上、個々の契約を収益認識の単位としている。 一定の要件をみたした場合、同一顧客と同時又はほぼ同時に締結した複数の取引について「単一の契約」として会計処理ができることとされている。

 

論点2 契約の変更

・影響を受ける取引及び具体例

影響を受ける取引 提供する財又はサービスの内容や価格の変更が生じる取引
具体例 建設、ソフトウェアの開発や設備等の長期の受注製作、電気通信契約等

 

・日本とIFRS第15号の差異

  日本基準 IFRS第15号
取扱い 日本基準では、IFRS 第15 号における契約の変更の検討プロセスに関する定めはなく、個々の契約の変更の内容を勘案して会計処理が行われている。 契約の当事者が変更を承認しているか、契約の変更が一定の要件を満たすか等をもとにどのように会計処理するか明確に規定されている。

 

論点3 約束した財又はサービスが別個のものか否かの判断

・影響を受ける取引及び具体例

影響を受ける取引 商品等の提供とその後の一定期間にわたる付随的サービスの提供が1つの契約に含まれる取引等の、収益の認識時点が異なる複数の財又はサービスを一体で提供する取引
具体例 機械の販売と据付サービスや保守サービス、ソフトウェア開発とその後のサポート・サービス

 

・日本とIFRS第15号の差異

  日本基準 IFRS第15号
取扱い 日本基準では、工事契約とソフトウェア取引以外では取引を分割することは明示的に求められていない。また、工事契約とソフトウェア取引の基準においても、取引の分割について触れられているが、IFRS 第15 号で定められている履行義務の識別と同一の方法で分割することが求められているわけではない。 契約開始時に企業は、顧客との契約に含まれる財又はサービスの提供について評価し、顧客に別個の財又はサービスを移転する約束のそれぞれを履行義務として識別しなければならないこととされている。また顧客との契約において複数の履行義務を識別する場合、各履行義務に契約の取引価格を配分する必要がある。

 

論点4 追加的な財又はサービスに対する顧客のオプション(ポイント制度等)

・影響を受ける取引及び具体例

影響を受ける取引 企業が顧客に財又はサービスを提供する際に、付随して追加的な財又はサービスに対するオプションを提供する取引
具体例 商品の販売やサービスの提供に伴いポイントを付与する取引

 

・日本とIFRS第15号の差異

  日本基準 IFRS第15号
取扱い 日本基準において追加的な財又はサービスに対する顧客のオプションに関する一般的な定めは存在しない。実務上、収益の繰り延べは行われず、顧客への商品の販売時又はサービスの提供時にそれらの価格により一括して収益認識する。そして将来のポイントとの交換に要すると見込まれる金額を引当金として費用計上する。なお、引当額の基礎とする金額は販売価額と原価双方の事例がみられる。 当該ポイントは追加的な財又はサービスを無料又は値引価格で取得する顧客のオプションとして取り扱われ、当該契約を締結しなければ顧客が受け取れない重要な権利を顧客に提供する場合、対応する収益は繰り延べられる。

 

論点5 知的財産ライセンスの供与

・影響を受ける取引及び具体例

影響を受ける取引 企業が保持する知的財産に関する権利について、顧客にライセンスを供与する取引
具体例 特許権の使用許諾、一定地域における独占販売権を与えるライセンス取引、メディア・コンテンツやフランチャイズ権のライセンス、ソフトウェアのライセンス及び医薬品業界の導出取引等

 

・日本とIFRS第15号の差異

  日本基準 IFRS第15号
取扱い 日本基準において知的財産ライセンスに関する一般的な定めは存在しない。実務上、個々の契約に応じて個別に判断が行われている。 顧客が権利を有する知的財産が企業の行う活動により著しく影響を受けるかどうかにより、一定の期間にわたり収益認識するか、又は一時点で収益認識するかが決定される。

 

論点6 変動対価(売上等に応じて変動するリベート、仮価格等)

・影響を受ける取引及び具体例

影響を受ける取引 商品受渡後の価格調整が契約で定められている取引や、業界の慣行として価格調整が行われる取引
具体例

①多くの業種において行われている仮価格による取引

②販売数量や業績達成に応じたインセンティブを付すリベート等が生じる取引

③販売店が消費者に対して行う値引きについて、メーカーがその値引きの一部を負担する取引等

 

・日本とIFRS第15号の差異

  日本基準 IFRS第15号
取扱い 変動対価に関する一般的な定めはない。実務上は以下のように行われていると考えられる。
・売上リベート
支払の可能性が高いと判断された時点で収益の減額又は販売費として計上。
・仮価格
販売時に仮価格で収益を計上し、顧客との交渉状況等に応じて金額の見直し。
変動対価の見積りを行い、一定の制限規定を考慮した上で、取引価格に反映し、履行義務が充足された時点で収益が認識される。
日本の実務に比べ、売上リベートの見積りや仮価格の精算見込みの影響をより早い時点(履行義務の充足時)で反映する。

 

論点7 返品権付き販売

・影響を受ける取引及び具体例

影響を受ける取引 企業の提供する財又はサービスに関して、返金を伴う返品や別の財又はサービスとの交換を認めている取引
具体例

①出版社や音楽用ソフトの制作販売会社等で行われている返品権付き販売

②各企業が通信販売を行う場合に一定期間の返品を認める制度を設けている場合の取引

 

・日本とIFRS第15号の差異

  日本基準 IFRS第15号
取扱い 企業会計原則注解(注18)において、返品調整引当金が例示されている。返品が見込まれる商品について商品の販売時に対価の全額を収益として計上するとともに、過去の返品実績等に基づき返品調整引当金を計上する。 返品が見込まれる商品については収益を認識しない。返品が見込まれる部分について受け取った金額は返金負債として計上し、また当該返金に関して顧客から商品を回収する企業の権利については資産として計上する
 

出典・参考文献

収益認識に関する包括的な会計基準の開発についての意見の募集

 
執筆者:公認会計士 石川 裕也
 

 

会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に向けた取締役会のあり方

1.はじめに

2015年3月にコーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議を開催し、「コーポレートガバナンス・コード原案~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~」を公表しました。

本コーポレートガバナンス・コードは会社がステイクホルダーに対する責務を負っていることを認識し、会社運営を行い、説明責任を果たすことが求められると共に、会社の意思決定の透明性・公正性を確保することが求められています。

今回のコーポレートガバナンス・コード原案の公表を受けて、会社の適用対応状況を、上場会社を対象として実施した結果、2015年6月より適用した証券取引所第一部及び第二部に上場している企業の開示において8割程の企業がコーポレートガバナンス・コード原則の9割を実施しており、企業のコーポレートガバナンス・コードへの取り組みをステイクホルダーに理解しやすいように内容を開示し、上場企業においてコーポレートガバナンス・コードの取り組み向上に向けた働きが広がっているものと考えられています。

しかし一方でフォローアップ会議の意見書によれば日本の企業はグローバル化や技術革新等、日々変化する企業環境の変化に対応できていないことが指摘されています。企業を持続的に成長させ、企業価値を中長期的に向上させるためには、最高経営責任者を中心に適確な経営判断を行っていくことが重要となります。そのため最高経営責任者の選解任については企業の最重要意思決定であるため、客観性・適時性・透明性が強く求められる必要があります。

上記の事から更なるコーポレートガバナンス・コードの実効性の向上・充実を図るために設置されたのがスチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議であり、当会議の意見書で述べられている取締役会の役割について、企業の持続的成長・企業価値向上のための取締役会の在り方について、最高経営責任者の選解任の在り方、取締役会の構成、取締役会の運営、取締役会の実効性の評価の4点に分け今回ご紹介いたします。

2.最高経営責任者の選解任のあり方

能力のある最高経営責任者を中心に適確な経営判断をしようにも実際には、能力のある人材が不足しているといった指摘が挙げられています。そのために候補となり得る人材を十分な時間をかけ育成することや、後継者計画の策定及び運用においても客観性や透明性を設ける必要があるとされています。例えば、取締役会において複数の候補者の資質等を見極めるためのプロセスを設ける事が考えられ、その際に社内のみならず社外の人材に目を向けることが重要であると考えられ、最高経営責任者に問題があると判断した場合、取締役会において解任できる仕組みを構築する必要があると考えられます。その際に取締役会が経営陣から独立性や客観性が十分に確保されていることが重要となります。

3.取締役会の構成

2014年6月に改正会社法により社外取締役を設置していない上場会社は、社外取締役を置くことが相当でない理由の開示を行う事となりました。これにより、上場会社による独立社外取締役の選任が増加している一方で、企業の利害関係者の関心は社外取締役の人数の増加だけでなく、社外取締役をより多く選任する事により、社内だけでは得られない知見や知識に基づいた企業価値の向上への社外取締役の選解任の議論を高めることにあります。そのためには社外取締役がより多く選任され、取締役会の透明性や客観性を高めるための社外取締役の選任プロセス自体に社外取締役が主体的に関与することが期待されます。

4.取締役会の運営

取締役会においては、企業環境が絶えず変化していく中でリーダーシップを発揮し、(1)戦略的方向付けとこれに基づく具体的な経営戦略や経営計画、(2)会社の業績と適切な評価とこれに基づく経営戦略等の見直し及び経営陣幹部の選解任・報酬の決定、さらには(3)内部統制・リスク管理体制の整備の3点について議論を充実させる必要があると考えられています。

上記の3点についてより充実した議論を行うためには議論の絞り込みや十分な審議の確保が挙げられています。例えば、事業活動上、戦略的に重要と考えられる議案については金額基準によらず、取締役会において議論を行うこととする一方で、経営陣に委任することが適切なものに関しては、業務執行の決定権限を委任することが適当と考えられます。

また取締役会において独立社外取締役が企業の戦略的方向付け等の議論に貢献できるよう環境づくりを行うことが求められています。例えば独立社外取締役と常勤監査役との間で情報交換を行える環境づくりや、独立社外取締役から取締役会議案を募ることなどが考えられます。

5.取締役会の実効性の評価

取締役会の運営体制を整え、その後において運営を充実させるための取組みが有効に行われているかを取締役会全体としての実効性の評価として行う必要があります。実効性を適確に評価するためには、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、取締役会が果たすべき役割・責務を明確にすることがまずもって求められ、評価の実施に当たってはそれらの役割・責務に照らして取締役会の構成・運営状況等が実効性あるものとなっているかについて、実質的な評価を行うことが必要となります。評価の取り組みとして例えば、各取締役に、各自の取締役会への貢献について自己評価を求めるとともに、取締役会がその役割・責務を十分に果たしているか、より実効性を高めるためにどのような課題があるかについて聴取することが挙げられています。

6.おわりに

コーポレートガバナンス・コードは2015年6月に適用されたこともあり、多くの上場企業が取締役会の実効性の評価についてはこれから取り組む事としています。

コーポレートガバナンス・コードに対応するため、今後、取締役会の構成・運営・評価・改善が本格的に取り組まれる事が期待されます。

 

出典・参考文献

・会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に向けた取締役会のあり方

「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」意見書(2)

 
執筆者:園山 隆幸
 

連載記事

 
 

ActiveDataによる不正監査手続はお休みさせて戴きます。

 

 

シリーズIFRSの会計処理と開示例第12回 IAS第33号「1株当たり利益」

1.はじめに

今回は、IAS第33号「1株当たり利益」の、主な論点及び開示例について紹介します。なお、基準の説明については、ニュースレターVol.19のIFRS(国際財務報告基準)第18回 IAS第33号「1株当たり利益」をご確認ください。

2.表示及び注記事項

企業は、包括利益計算書において、基本的及び希薄化後1株当たり利益を当期純損益の分配に関して異なる権利を有する普通株式の種類ごとに表示しなければなりません。また、非継続企業を記載している企業は、包括利益計算書又は注記に、非継続事業に係る基本的及び希薄化後の1株当たり金額を開示しなければなりません。

IAS第33号における注記開示事項は以下の通りです。

【1】基本的及び希薄化後1株当たりの利益の計算上、分子として使用した金額及び、その金額から当期の親会社に帰属する純損益への調整

【2】基本的及び希薄化後1株当たりの利益の計算上、分母として使用した普通株式の加重平均株式数と、それら分母として用いられた株式数相互間の調整

【3】将来、基本的1株当たり利益を希薄化させる可能性があるが、表示期間については、逆希薄化効果を有するために希薄化後1株当たり利益の計算に含まれなかった金融商品

【4】期末日後に発生した事象が、仮に期末日以前に発生していたとしたら期末日の発行済株式数または、潜在的普通株式数を大きく変動させていたであろう普通株式又は潜在的普通株式の取引に関する詳細

 

開示例

重要な会計方針

1株当たり利益

基本的1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は期中平均普通株式数に基づいて計算し、希薄化後1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は期中平均普通株式数と希薄化効果のある証券の転換又は発行可能株式数の合計に基づいて計算しています。

 

連結財務諸表注記

1株当たり当期純利益

(1)基本的1株当たり当期純利益

各連結会計年度における基本的1株当たり当期純利益(損失)の算定の基礎は以下の通りです。

  前連結会計年度 当連結会計年度
当社株主に帰属する当期純利益(百万円) 5,000 4,000
非継続企業からの当社株主に帰属する当期純損失(百万円) △250 △400
継続企業からの当社株主に帰属する当期純利益(百万円) 4,750 3,600
期中平均普通株式数(千株) 30,000 37,500
基本的1株当たり当社株主に帰属する当期純利益(円) 166.67 106.67
基本的1株当たり非継続企業からの当社株主に帰属する当期純損失(円) △8.33 △10.67
基本的1株当たり継続企業からの当社株主に帰属する当期純利益(円) 158.33 96

 

(2)希薄化後1株当たり当期純利益

各連結会計年度における希薄化後1株当たり当期純利益(損失)の算定の基礎は、次のとおりです。

  前連結会計年度 当連結会計年度
当社株主に帰属する当期純利益(百万円) 5,000 4,000
 当期利益調整額(百万円) - -
希薄化後1株当たり当期純利益の計算に使用する当社株主に帰属する当期純利益(百万円) 5,000 4,000
希薄化後1株当たり当期純利益の計算に使用する非継続企業からの当社株主に帰属する当期純損失(百万円) △250 △400
希薄化後1株当たり当期純利益の計算に使用する継続企業からの当社株主に帰属する当期純損失(百万円) 4,750 3,600
期中平均普通株式数(千株) 30,000 37,500
 ストック・オプションに係る調整株数(千株) 680 890
希薄化後の期中平均普通株式数(千株) 30,680 38,390
希薄化後1株当たり当社株主に帰属する当期利益(円) 162.98 104.19
希薄化後1株当たり非継続企業からの当社株主に帰属する当期純損失(円) △8.15 △10.42
希薄化後1株当たり継続企業からの当社株主に帰属する当期純利益(円) 154.82 93.77
 
参考文献

IAS第33号「1株当たり利益」

 
執筆者:公認会計士 関 和輝
 

 

中小企業お役立ち情報29 中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進事業

1.概要

中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進事業とは、経済産業省の資源エネルギー庁による施策であり、中小企業等の省エネ効果が高い設備への更新を重点的に支援することを目的とした補助金事業です。「長期エネルギー需給見通し」(平成27年7月)における省エネ量の根拠となった産業・業務用の設備を中心に対象としており、高効率な省エネ設備への更新により、中小企業等の事業の生産性や省エネ性能を向上させ、競争力の強化を目的としています。また、成果目標としては、長期エネルギー需給見通しにおける省エネ目標(5,030万kl)の達成に寄与することを目指し、省エネ設備の更新を支援することで、約1,200億円を超える国内設備投資を創出することを掲げています。

平成27年度補正予算「中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進事業費補助金」442億円について、経済産業省より委任を受けた執行団体は、1次公募を3月22日より受付開始しており、2次公募は、1次採択発表後に速やかに実施するとしています。

2.事業内容

[1]補助対象

(1)対象事業者

以下全ての要件を満たす必要があります。

イ.国内において事業活動を営んでいる法人及び個人事業主

ロ.原則、本事業により国内において設置する補助対象設備の所有者であること

ハ.法定耐用年数の間、導入設備等を継続的に維持運用できること

ニ.導入した補助対象設備等に関する使用状況や設備導入による事業効果等について、補助事業者あるいは国からの依頼により調査を実施する場合、必ず協力できること

ホ.経済産業省から補助金等停止措置又は指名停止措置が講じられていない者であること

 

(2)対象事業

以下の全ての要件を満たす必要があります。

イ.日本国内で既に事業活動を営んでいる既築の工場・事業場・店舗等において使用している設備を更新する事業であること

ロ.既設設備を省エネルギー性の高い補助対象設備へ更新することにより、省エネ効果が得られる事業であること

ハ.事業終了後、補助対象設備の1か月間のエネルギー使用量を基に前年同月のエネルギー使用量と比較することで省エネルギー量を算出し、その1か月分の削減比率から12か月分の省エネルギー量を算出した上で事業完了後90日以内に補助事業者へ成果を報告できること

ニ.補助事業者が必要と認めたものについては、その事業の交付申請及び成果報告内容を公表できる事業であること

 

(3)対象設備

補助対象となる設備区分は、以下の区分としています。

・高効率照明 ・高効率空調 ・産業ヒートポンプ
・業務用給湯器 ・高性能ボイラ ・低炭素工業炉
・変圧器 ・冷凍冷蔵庫 ・FEMSの導入(*)

*:ファクトリー・エネルギー・マネジメント・システム、工場におけるエネルギー管理支援システムをいう。

 

[2]補助金

補助率

補助対象経費の3分の1以内

補助対象経費は購入する補助対象設備の設備費用のみとなります。

限度額

上限:1事業者あたりの補助金 1億円

下限:1事業所あたりの補助金 50万円(中小企業者及び個人事業主の場合は30万円)

*補助対象経費に補助率を乗じた補助金額が上限額を超える申請は、上限額の範囲内で交付決定されます。

 

出典・参考文献等

・平成27年度補正予算「中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進事業費補助金」に係る情報について(お知らせ)

http://www.enecho.meti.go.jp/appli/public_offer/1603/160301d/

・一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)ホームページ
https://sii.or.jp/kakumeitoushi27r/shinsei/note.html

 
執筆者:公認会計士 町出 知則
 


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  明誠ニュースレター vol.65
2016年4月26日発行
発行責任者:武田剛
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